刑事に相手にされなかったので
僕は不貞腐れてわざとらしく逃げる
途中 上機嫌に目の前へ駆けていった行った
配管工の男の背中を見て数秒後
その男の背中をナイフで刺して殺した
その後僕は部屋に立つ
顔を見られた犯人は証拠を隠滅しにかかる
僕の部屋にいた優しそうな肌色の濃い男の首を紐で絞めた
男は苦しそうに唾液を垂らしながら此方を見る
その顔は憎んでいない
こうなることを分かって受け入れたようで抵抗も弱い
ただ残念そうに悲しい顔をしているので
男は本当に優しい良い人のようだ
僕は一思いに苦しまないようにしてやりたいと思う
けれど紐を握った手に力が入らない
男は死なない
中途半端に彼を苦しめているだけで
それはなくしてしまうよりずっと辛かった
ふと背中しか見てない男の事を思い出した
しかし血を付けた彼には別段何の感情も持たなかった
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