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アカツキプラシーボ

退嬰、廃退、惰性、自嘲して笑ってる場合じゃない。

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笑顔で爽やかに

僕は何もかもを許す
神様のやる事だからと言って全てを許す
神こそが僕に許されている
何故なら僕は雇われだからだ
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人喰い

人喰いがいる。

人喰いは、力に満ち溢れた青年を食す。
人喰いは、エネルギッシュな青年のその輝かしい艶を
一瞬にして灰色におとしめるのが嗜好だ。
喰いかけの青年を見下ろして、
まるで他人事のように、
「お前たちにはもう明日はない」と言って笑う。
その「明日の無い青年」の「明日」を奪う
「張本人」であるのにも関わらず。
本来持ち得た筈の躍動をすい尽くされて、
萎れた花のようになった青年は、か細く喘ぐ。
代わりに、何の必要性もないニセモノの輝きを纏い
いつまでも生きながらえている人喰いが笑う。

人喰いは、子供には手間をかける。
早急に喰ってしまったりしない。
人喰いはあくまで青年を食い物にしているのだ。

人喰いはまるで子供には優しい。
未来に壮大な夢を抱けるよう、
作り話を聞かせては信じ込ませ、
子供の語る濁りない希望の話に笑顔で微笑む。
美辞麗句を並べてうっとりと偽善心に酔いしれ、
人喰いはあたかも己がさも立派であるという顔をする。

その実は腹黒く、甘美を想像し舌なめずりしては、
輝く瞳の光をやがて絶望によって奪う事に
非常な悦びを覚えている。

けれども誰も人喰いを殺さない。
退治しようとも言わない。
そもそも、人喰いを虐げるという事は、
この世界でとてつもない間違いであるから、らしいのだ。

歩道橋をおりた先で

生ゴミの臭いがする。
目の前にゴミ収集車が停まっていた。
夜中の零時もとっくに回った頃。
商売屋の男だろう、両手にいっぱいにした
市指定でない半透明なゴミ袋を下げて現れた。
そしてポイッ、と収集車に袋を放り込む。
その横を通行人は、他人事の場面に遭遇しただけだと、
興味もなく過ぎ去る。
けれど生ゴミの臭いは鼻を付き、
知らぬ振りを決め込むには強烈過ぎた。
通行人は、全く自分と無関係の場面において
理不尽にも悪臭を吸い込まないように
息を数秒止めて歩くという、手間を取らされた。
ああ、全く同じ地面に立っている限り
どんな全ても無関係に無視していられないのだと、
改めて思った。

絶望的と決められた明日


感覚器官がなければいいのに。
何も思考しなければいいのに。
今をひたすら大切に出来たらいいのに。
明日をひたすら楽観出来たらいいのに。

絶望的な明日が近づいてくるので
今はまだ明日ではないのに、
最早明日がきた気分を持って、イライラとしている。

そしてやがて明日が来る。
明日が来て、明日が今日になったなら、
また絶望的な明日が来る為に、今日もイライラとするのだ。

嫉妬

嫉妬深いので
一層大好きになっちゃう事にしました。
あの人も、あの人も、あの人も、
みんな妬ましい程大好きです。

ああ、素敵!
ああ、羨ましい!
ああ、凄い!
ああ、妬ましい!
ああ、ああ、ああ!!!

もう、大好きで溜まらないよ。

性別

これの真実を未だ受け入れられない自分は
全く子供のまんまであると、恥に思う。

なせばなる。

なせばなる。
なさねばならぬ、なにごとも。


分かっているのに出来ないんだよね。
私は虚栄心の強い格好付けだから
十分な準備が出来てないと出来ない、
完璧に準備された申し分のないベストな状態で
確実に事を成したいのさ、と言って
その準備をいつまでもしない。

いやぁ、だって準備するにも
その準備があってね?...だってさ。


こうして、本日も『なさらない』のですよ。

罪悪

刑事に相手にされなかったので
僕は不貞腐れてわざとらしく逃げる
途中 上機嫌に目の前へ駆けていった行った
配管工の男の背中を見て数秒後
その男の背中をナイフで刺して殺した
その後僕は部屋に立つ
顔を見られた犯人は証拠を隠滅しにかかる
僕の部屋にいた優しそうな肌色の濃い男の首を紐で絞めた
男は苦しそうに唾液を垂らしながら此方を見る
その顔は憎んでいない
こうなることを分かって受け入れたようで抵抗も弱い
ただ残念そうに悲しい顔をしているので
男は本当に優しい良い人のようだ
僕は一思いに苦しまないようにしてやりたいと思う
けれど紐を握った手に力が入らない
男は死なない
中途半端に彼を苦しめているだけで
それはなくしてしまうよりずっと辛かった
ふと背中しか見てない男の事を思い出した
しかし血を付けた彼には別段何の感情も持たなかった

笑顔で爽やかに -長編-

毒をまき散らす悪は
毒をまき散らす事を許した僕を悪にする

毒をまき散らす悪は
毒をまき散らす事を許した僕を盾にする

毒をまき散らす悪を憎む悪は
毒をまき散らしていない僕を憎んで僕を悪にする

僕を盾にした悪は
毒を毒にする毒を自由奔放にまき散らす

僕を的にした悪は
毒を毒にする毒を毒を持つ全てに当て嵌めて嫌う

僕は盾にも的にもしない
毒は僕だけを蝕んで僕だけを苦しめる

嗚呼、でも僕は何もかもを許す
神様のやる事だからと言って全てを許す
神こそが僕に許されている
何故なら僕は雇われだからだ

スイカ割り

橋の上から網を持った子供等を見た
彼らは僕の存在など知りもしないで
川の魚を捕るのに夢中だ
何が楽しいのだろう?分からない
でもきっと僕も楽しかった筈だ
忘れてしまったけれど
理由もなく楽しい時間があって
僕はそこで遊んでいたんだ

若い女や若い男が笑う
飼いならされた箱の中の獣は
しつけがなっちゃいない
糞を投げつける動物園のゴリラより酷い
泣いてる坊やに腹を立て
理由もなく引っ叩く引っ叩く

少女や少年が笑う
まだ箱という概念に抵抗出来る
恐ろしい程賢くて鋭い
鮮麗な可能性を持って怖い程真っ白でいる
狡い大人に腹を立て
理由を持って抵抗する抵抗する

相反した
そもそも幼いのが当然である
彼らの幼さは悪にはならない
いつまでも上っ面だけを掬っては笑う
幼い脳みそが入った頭を叩き割ってやりたい

スイカを割って子供が喜んだ
すごい!すごい!と僕も喜んだ
例え僕がスイカであっても良いでしょう

僕より全く生きてもいないけれど
僕よりずっと生きている
無邪気でさえも内容を持って振られる
それで僕の頭を叩いて
幼い脳が飛び散る様を喜んで良いでしょう

女が笑って男が笑って
あの日の彼らもいつか忘れて
廃退していく僕が泣いて
まだ新しい君たちはスイカを目隠しで探って叩く
僕がスイカであったって
それで良いでしょう

曇りの日

道の脇から猫が飛び出る
僕を見てすぐに引っ込む
何だよ?と覗いたら
ソイツも何だよ?って僕を見ていた

遥か彼方で自転車のベルが鳴る
僕は他人事に無関心で自由気ままに鼻歌う
やがてベルがまた鳴る
僕の真側を自転車が横切って行った

上機嫌も浮かれ顔も
今日の天気も何もかも
全部滅入ってしまった

あるばとろす

嘴が毒を吐く
君を傷つけるように突つく
流れ出た血を見て
阿呆みたいに無く

口先で嘘を付く
僕をニセモノに変える程多く
残された中味見て
阿呆みたいに泣く

何も無い
誰もいない
嘘ばかり 嘘ばかり

晴れた日の午後三時が好き
初夏の夕やけた空が好き
嵐がきたら騒ぐ

ちっぽけなものみんな
笑われて傷つけられて
恥ずかしいと言ってなくした

素敵だというもの全て
自信をなくした僕には全部
嘘ばかり 嘘ばかり

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